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夏休みに注意したい歯科の話その1 ~外傷に注意~

こども達にとっては、いよいよ待ちに待った夏休みとなりました。
塾や遊びや旅行など、盛りだくさんの計画を立てていらっしゃる方も多い事と思います。
そこで今回は、せっかくの夏休みを楽しく過ごして頂くために、歯科の立場からいくつか注意点をお話しさせて頂きたいと思います。

まずは第1回目として、口腔顎顔面外傷 (いわゆるお口のけが) についてのお話です。
一般的に、週末や長期休みになると、外傷で来院される方が多くなります。
公園での遊びやスポーツでの事故、キャンプや海遊びなど旅先で受傷されてしまう方もいらっしゃいます。
ちょっとした拍子に起きてしまったお口のけがでも、意外と後々まで影響が残ってしまうケースも少なくはありません。
実際に当院で治療させて頂いた最近の症例から、お口のけがについて知って頂ければと思います。


ケース1 上顎左右中切歯脱臼及び上顎歯槽骨骨折疑い

公園の遊具から落下してしまい、下顔面を強打してしてしまったお子さんです。生えてきたばかりの永久歯の前歯がグラグラに揺れてしまっており、歯を支えている骨にも一部骨折が疑われました。何としてでも残さなければならない歯なので、金属ワイヤーにてしっかりと整復固定を行った上で、感染予防の処置を行いました。

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写真は上から、  
①受傷直後来院時、 
②金属ワイヤーにて整復固定を行ったところ、
③約二カ月後、金属ワイヤーを除去したところ、

当院で上記の処置を行い、念の為に後日歯科大学病院の専門医の診察も受けて頂き、医療連携を図りながら治療を行いました。2か月程歯の固定を行い、無事に歯の動揺が収まりましたが、このようなケースでは歯の中の神経が壊死してしまう場合もあるので、定期的に経過観察を行っています。


ケース2 診断名 下顎左側中切歯歯牙破折

遊んでいる最中に、下の永久歯の前歯をぶつけてしまい、歯が折れてしまったお子さんです。
幸いにして、歯髄(歯の神経と血管)が露出しなかったので、折れてしまった部分を特殊な樹脂を用いて形態回復を行いました。

1治療前-3 ②2治療後(コンポジットレジン治療)2

写真は左から
①受傷直後来院時、
②形態修復処置後、


ケース3 診断名 上顎右側中切歯亜脱臼及び歯牙破折

上の永久歯の前歯にボールかなにかが当たり、歯が折れてしまい、なおかつ歯に動揺が出てしまったお子さんです。
特殊な接着剤を用いて、両隣の歯と固定し、その後樹脂にて形態修復を行いました。

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以上のように、日常の生活の中のちょっとした拍子に事故は起こります。
万が一外傷が起きてしまった場合の対処法ですが、まずは頭部を強打していないかを確認して下さい。
外傷時は、口の中や唇から出血したり、歯が抜けたり折れたりしてしまう場合が多く、そちらに目がいってしまいがちになりますが、同時に頭部を強打してしまっている場合もあります。
そのような場合には頭部の処置が優先になりますので、脳外科等を救急受診して下さい。受傷直後は問題なくても、数時間後に頭痛や吐き気などが生じる場合もあるので注意が必要です。

口腔周囲のみの外傷であれば、かかりつけの歯科医に連絡をして頂き、早めに受診しましょう。
外傷により、あごの関節や骨にダメージを受けてしまう場合もあるので、必要に応じて専門医を紹介してもらうことが望ましい場合もあります。
受傷により、歯が抜け落ちてしまった場合には、生理食塩水や牛乳の中に入れて保存し、すぐにかかりつけ医に連絡をして下さい。
また抜けた歯を強くこすったりしないようにして下さい。

事故やけがのないように、身の回りに充分注意をしながら、楽しく充実した夏休みを過ごして頂ければと思います。


 

自然感を重視した前歯の審美歯科治療について②

前回のブログでオールセラミックス治療には大きく2種類の方法が
あることをご説明致しました。

前歯のセラミックス治療において、多数歯にわたる症例は審美的な
面からのみ考えれば実はそれほど難症例ではありません。しかし実際に
審美的に難症例となるケースとしては、他の歯との調和を図る
必要がある一歯だけの単独歯治療が挙げられます。

今回のブログでは外傷により破折してしまった前歯を神経を温存しつつ
他の歯との調和を図り、ジルコニアセラミックスにて審美治療を行った
一例をご紹介致します。

1
1治療前(神経の温存処置) 
左上の前歯が破折してしまっていますが、以前に歯の大部分を
レジンという材料で治療されていた歯でした。
最初に神経の温存処置を行います。
患歯の周囲の歯は複雑な色調を呈しています。

2
9-2審美修復自費7ジルコニア仮修復1デンティン 9-3審美修復自費7ジルコニア仮修復エナメル1 2仮治療、コンポジットレジンによる仮修復
仮修復
神経の温存処置を行った後、コンポジットレジンにて仮修復を行います。
デンティン、エナメル、インサイザルと数種類の色の材料を実物の歯の
構造に倣い盛上げ硬化させていきます。ダイレクトボンディング法という
技法を応用します。

3
5プロビジョナルによる歯肉の形態調整後型採り
生活歯支台歯形成処置
神経を温存しつつ、ジルコニアセラミックを被せる為に歯の形態を
整えます。同時にプロビジョナルレストレーション(仮歯の一種)を
用い数週間にわたって仮歯の形態を修正しながら、歯の最終形態の
決定と歯肉の形態(エマージェンスプロファイル)修整を行います。


9-5審美修復自費7ジルコニアTEK圧排糸
プロビジョナルレストレーション
最終的な型どり直前の仮歯です。仮歯の根元には、型どりに備えて圧排糸
が挿入されています。
この後精密な型どりを行い、当院と提携している審美専門歯科技工所の
歯科技工士にかぶせものの製作を依頼します。


3歯科技工士によるステイニング(細かな色調再現)確認 4ステイニング材
仮完成したジルコニアセラミッククラウンを、製作を行った歯科技工士
立ち会いのもと、患者さまに試適し,歯の細かい模様やクラック、ステインの
再現をその場で歯科技工士が行います。この後咬みあわせの調整を行い、
クラウンは再度技工所に戻され、つや出しと最終研磨が行われます。


6完成した実感的なクラウン
完成したジルコニアセラミックスクラウン
複雑で非常にリアルな色調と形態を呈しています。


7治療後
治療後
ただ白いのではなく、周囲の歯と自然に調和しています。

以上のように自然感を重視した前歯の審美治療は、複雑な手順と高度な技術を
必要とします。また、健康保険適応外での自費診療となりますが、多くの
患者さまにご満足頂いております。詳しい内容をお知りになりたい方や、
ご興味がある方はどうぞお気軽にご相談ください。


自然感を重視した前歯の審美治療について①

前歯の審美治療(保険外)では最近オールセラミックス治療を行うケースが
増えてきました。

以前は金属のフレームの上にセラミックスを焼付けたタイプ(メタルボンド)が
主流でしたが、金属フレームを使用するためどうしても透明感や経時的な歯ぐきとの
境目の審美性にやや難が生じる場合がありました。
一方で、従来のオールセラミックスはその物性(硬いが脆い)故に破折を生じやすい
という欠点がありましたが、最近では歯科材料技術の進歩により、全く金属フレームを
用いない加圧成形型のオールセラミックスやジルコニアフレームセラミックスといった
審美性と物性両面を兼ね備えた治療技術が確立されてきました。

当院においても前歯の審美治療を行う場合は特殊なケースを除いて基本的に
上記のようなオールセラミックス治療の中より症例ごとに最適な治療法をお奨め
しています。

では、オールセラミックス治療の中でさらにどのように使い分けを行うかというと、
大雑把に区別すれば、奥歯や左右の前歯数本に渡って同時に処置を行い、尚且つ
他の歯の色調が割と単純な症例の場合には加圧成形型オールセラミックスを用いる
ケースも多いです。また、前歯一本の単独治療や他の歯の色調が複雑であったり、
前歯の咬み合わせが緊密である場合などは、ジルコニアオールセラミックス治療を
選択するケースが多いです。

   emax.jpg           7完成した実感的なクラウン
加圧成形型オールセラミックス       ジルコニアオールセラミックス

次回のブログでは自然感に配慮したジルコニアセラミックスの症例をご紹介します。


研修会

先日の日曜日、
東京医科歯科大学歯科同窓会学術部主催の研修会に参加してまいりました。
私は同窓ではありませんが、度々参加させて頂いております。
前回参加した内容は小児歯科における咬合誘導をテーマにしたものでしたが、
今回はがらっと変わりインプラント治療についての研修と症例検討でした。

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今回の研修では、いかに安全に予知性の高いインプラント治療を行うかという
視点からの内容であり、安心安全治療を標榜している当院の治療方針に合致する
研修内容となり、大変有意義な一日となりました。

インプラント治療 (ノーベルバイオケアインプラントについて)

インプラント治療という名前をご存知の方も多いかと思います。

不幸にして歯を失ってしまった場合の治療法の一つとして、
最近ではかなり一般的な治療方法となってきました。

また、インプラントを製造するメーカーも世界中で
数十社以上を数える程となり、それらを用いた症例も
まさに百花繚乱の様相を呈しています。

インプラント治療では人工の歯根が患者さまの体
(あごの骨)の中に入るわけですから他の治療以上に
インプラントの製品やメーカー選択が重要になると
いうことは言うまでもありません。

その数あるメーカーの中でも一番の歴史と実績を誇って
いるのが当院でも使用しているノーベルバイオケア社です。

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ノーベルバイオケアの社名は、ノーベル賞で有名な
スウェーデンのAlfred Nobel氏により設立された企業に
由来しています。

加えてスウェーデン人のブローネマルク教授が発見し
初めて臨床応用した、骨に結合する歯科インプラントを
世界で初めて製品展開した近代インプラントシステムの
パイオニアがノーベルバイオケア社です。

近代インプラントシステムのパイオニアとして世界で一番の
シェアと一番長い歴史を誇り、その製品は世界70カ国以上
で使用されています。

このように長年の実績を持つトップメーカーの製品を
使用するということは、患者さまの安全安心を考える上で
大変重要なポイントとなります。

また、もしもインプラント治療を行った後に引越しや海外
赴任などで当院への通院が困難になってしまった場合でも、
ノーベルバイオケアのインプラントを使用している歯科医院で
日本国内は勿論のこと、世界中で安心してメンテナンスを
受けることができます。
その為に治療を行った患者さまには
治療記録が明記された専用のカードをお渡しします。
そのカードには製品の種類やサイズのほか製造番号やLOT
番号も記載されており、なお且つウェブ上で患者さまご自身で
それを確認することも可能なシステムになっています。

当院のみならず、他の歯科医院においてもノーベルバイオケア社の
インプラントを使用している先生は、HP上などでそれを
アピールされている方が非常に多いです。

自分の家族にも安心して薦められるインプラントを当院では自信を
持って使用しております。