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年末年始休診のおしらせ

年末年始は、12月29 日(土)から1月3日(木)まで休診とさせて頂きます。

また、12月28日(金)は午前中のみの診療となります。

新年は4日㈮からの診療となりますのでよろしくお願いを致します。

日本医科大学付属病院千駄木懇親会に参加しました。

 先日、文京区関口の椿山荘東京にて開催されました、
日本医科大学付属病院千駄木懇親会にご招待を頂き、参加をしてまいりました。

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 会に先立ち、「平成のがん診療変遷:日本医科大学付属病院の取り組み」や「日本医科大学附属病院の医療連携と東京総合医療ネットワークについて」という題目での特別講演を拝聴させて頂き、大変貴重な知見をご教示頂きましたが、「付属病院 新規医療技術の紹介に関する報告」というご講演では特に、

1、「食道アカラシアに対するPOEM(内視鏡下筋層切開術)」
2、「内視鏡下唾石摘出術」

といった、歯科医療にも関連する非常に興味深いお話を伺うことができました。

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 この食道アカラシアという病気は、食道下部の筋肉が上手く緩んでくれず、食物が胃に入りにくく食道に滞留してしまう病気です。
一見歯科とは関係がないようでありますが、「物が食べにくい。」「飲み込みにくい。」といった症状として感じる方もいらっしゃり、当院のように摂食嚥下障害診療に注力している歯科医院に来院される方もいらっしゃいます。

 実際に、当院においてもこのような症状で受診された方がいらっしゃり、日頃より当院と医療連携を行っております東京医科歯科大学歯学部附属病院摂食嚥下外来にVF検査(嚥下造影検査)を依頼した結果、食道アカラシアが疑われるという症例がありました。

 DSC_0451-2-2.jpg (配布資料より転載)

 このような食道アカラシアに対しまして、今後日本医科大学付属病院では内視鏡を用いた最新の手術を行って頂けるとのことですので、この病気で苦しまれている患者さまにとっては福音となると言えるのではないでしょうか?

 次に唾石症についてですが、まず唾石とは何かというと、顎下腺や耳下腺といった唾液腺やその導管部(唾液腺でつくられた唾液が唾液腺開口部から口腔内に分泌されるまでの管)にできてしまった結石のことで、その唾石がつまってしまったものが唾石症です。
典型的な症状として、唾仙痛という食事時の口腔内の痛みを感じることがあるため、歯科を受診される方がいらっしゃいます。
 
 私が歯科大学の学生だった頃には、講義や臨床実習で、唾石症と言えば切除あるいは顎下腺の摘出と習ったものですが、日本医科大学付属病院では、症例によって内視鏡下での摘出が可能であるとのことですので、この治療法が適用できれば非常に侵襲が少なく患者さまのメリットが大きくなるものと考えられます。

 DSC_0445-2-2.jpg (配布資料より転載)

 以上お話しをさせて頂きましたように、お口のまわりに症状が出現した場合でも、実際には医科的なアプローチが必要になる場合は多々あります。そのような患者さまに対しましては、的確かつ迅速な専門病院などの高次医療機関へのご紹介が肝要となります。
 幸い、東京中心部、特に文京区周辺は、医科大学病院、、高次機能病院、歯科大学病院等の専門的医療機関が豊富であり、医療資源に非常に恵まれていると言えます。
 
 当院では、2009年の開院以来、日頃よりこれらの複数の専門的医療機関と密接に連携を行うことにより、患者さまの安心安全につながる地域医療に努めておりますので、お口や顎、飲み込み機能などにちょっとしたご不安を感じられた際には、ぜひお気軽にご相談下さい。




~「入れ歯安定剤でアルコール検知」報道~ マウスウオッシュにも注意が必要です!!

本日(8月19日)付の読売新聞で、~「入れ歯安定剤でアルコール検知」酒気帯び無罪~とういう記事が掲載されました。

読売新聞記事

 詳しい経緯については記事を参照して頂くとして当ブログでは省きますが、実はこのようなトラブルは入れ歯安定剤だけではなく、多くの方が日頃使用されているマウスウオッシュでも起こり得ることですので注意が必要です。

 日頃当院でも、患者さまから「マウスウオッシュは「使った方が良いですか?」、「具体的におすすめのマウスウオッシュはありますか?」などといったご質問をよく受けます。この事からも、一般的にマウスウオッシュに対する関心は高く、常用されている方が多いことがうかがわれます。

 現在、マウスウオッシュは複数のメーカーから多数の商品が市販されていますが、実はその多くには比較的高濃度のアルコールが含まれています。マウスウオッシュは使用に際し飲まずに吐き出すものですし、口腔粘膜からのアルコール吸収量は極めて微量であるため、マウスウオッシュを使用しても血中のアルコール濃度が上昇することはまず考えられませんが、呼気によりアルコール検査をを行えば、口腔内に残留しているマウスウオッシュのアルコール成分が検出されてしまうことは十分にあり得ます
ですので、自動車を運転してお出かけになる際にはマウスウオッシュの使用には注意されることをお勧め致します

 最近では、ノンアルコールタイプのマウスウオッシュも多数商品化されてきています。こちらのタイプはアルコールによる粘膜刺激性もないので、日頃からマウスウオッシュを常用されている方はノンアルコールタイプを探してみても良いかもしれません。


当院が厚労省より認可されている医療安全対策、院内感染予防について

 歯科医院として認可を受ける為には、厚生労働省、東京都、保健所等に各種届出を行い、審査を受けなければならないことは言うまでもありませんが、院内感染予防や医療安全対策について、厚生労働省が定める更に厳しい基準をクリアすることにより、特別に認可を得る制度があります。

当院は、その更に厳しい基準の一つである『歯科外来診療環境体制加算』の施設基準をクリアしており、その旨を厚生労働省に申請し認可を得ております。

ではこの『歯科外来診療環境体制加算』の認定を受けるためにはどのような基準が必要であるのでしょうか?
以下にその基準を列記致します。

歯科外来診療環境体制の施設基準


(1) 偶発症に対する緊急時の対応、医療事故、感染症対策等の医療安全対策に係る研修を 修了した常勤の歯科医師が1名以上配置されていること。

(2) 歯科衛生士が1名以上配置されていること。

(3) 患者にとって安心で安全な歯科医療環境の提供を行うにつき次の十分な装置・器具等 を有していること。

ア 自動体外式除細動器(AED)
イ 経皮的酸素飽和度測定器(パルスオキシメーター)
ウ 酸素(人工呼吸・酸素吸入用のもの)
エ 血圧計
オ 救急蘇生セット
カ 歯科用吸引装置

(4) 診療における偶発症等緊急時に円滑な対応ができるよう、別の保険医療機関との事前の連携体制が確保されていること。
ただし、医科歯科併設の保険医療機関にあっては、 当該保険医療機関の医科診療科との連携体制が確保されている場合は、この限りでな い。
    (当院は、東京女子医科大学東医療センターから医療連携認定を受けています。)

(5) 歯科用吸引装置等により、歯科ユニット毎に歯牙の切削や義歯の調整、歯の被せ物の調整時等に飛散する細かな物質を吸収できる環境を確保していること。

(6) 当該保険医療機関の見やすい場所に、緊急時における連携保険医療機関との連携方法 やその対応及び当該医療機関で取り組んでいる院内感染防止対策等、歯科診療に係る 医療安全管理対策を実施している旨の院内掲示を行っていること。

(7) 初診料の注1に係る施設基準の届出を行っていること。

(8) 歯科医療を担当する保険医療機関であること。


いかがでしょうか?
 多少細かい内容になりますが、当院では歯科外来診療における医療安全に関する上記の内容をすべて満たしており、認可を得ております。
 
 また、本年4月の医療保険点数制度の改正に伴い、下記に示すような院内感染予防の為の新たな施設基準が制定されましたが、勿論当院においても早速の申請を行ったところであります。


院内感染防止対策の施設基準(初再診料の注1に関する施設基準)


(1) 口腔内で使用する歯科医療機器等について、患者ごとの交換や、専用の機器を用いた洗浄・滅菌処理を徹底する等十分な院内感染防止対策を講じていること。

(2) 感染症患者に対する歯科診療に対応する体制を確保していること。

(3) 歯科外来診療の院内感染防止対策に係る研修を4年に1回以上、定期的に受講している常勤の歯科医師が1名以上配置されていること。

(4) 当該保険医療機関の見やすい場所に、院内感染防止対策を実施している旨の院内掲示を行っていること。

(5) 年に1回、院内感染対策の実施状況等について、様式2の7により関東信越厚生局長に報告していること。

以上のように、当院においては患者様の安全・安心の確保のために、日々地味ですが地道な研鑽と投資を行っております。


低年齢児(乳幼児)の歯の外傷について

三月に入り、今年の厳しかった寒さからもやっと解放されつつありますね。
陽気が良くなると野外での活動が活発になりますが、その時に気をつけて頂きたいのはお子さんの外傷です。

 こどもの歯の外傷については、このブログでも度々取り上げてきましたが、今回は低年齢児(乳幼児)の歯の外傷について考えてみたいと思います。

 大阪歯科大学歯学部小児歯科学講座の研究によると、0歳から5歳までの乳幼児で比較した場合、1歳児の受傷が最も多く、次が2歳児で、3歳児以降では増齢とともに減少することが認められました。

 受傷場所については、一般的に幼児の外傷は屋外よりも屋内で起きやすいことが知られていますが、0~2歳児では家庭内での受傷が多いものの、5歳児では公園での受傷が多くなり、年齢によって変化することが認められ、年少児にとって家庭内が必ずしも安全な場所ではないことが示唆されています。

 更に受傷状況を細かく調べてみると、家庭内での受傷の多くは「家具」特に「テーブル」が関与しており、公園での受傷では「遊具」特に「すべり台」での外傷が多いことが明らかとなりました。また家庭内では上記の「家具」への転倒に次いで、階段からの転落も多いということがわかりました。これらの結果は、私自身のこれまでの臨床経験とも感覚的に一致するものです。

 小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では、以上のことをご参考にして頂き、リビング等ではローテーブルの配置や角の形状に配慮し、ダイニングテーブルでは食事時に椅子から立ち上がったり不安定な姿勢にならないように注意して頂くことが重要です。
また公園などで遊ぶ際には、年齢に応じた滑り台の選択や正しい姿勢で滑ること、衣服が引っ掛からないよう注意をし、滑り台の下では保護者がしっかりとサポートしてあげるといったことも大切です。

 今回の研究では触れられていませんでしたが、私自身の臨床経験では同じお子さんが繰り返し外傷を起こしてしまうということも少なくないように感じています。

 私見ではありますが、重篤な外傷や事故予防の為には、多少の怪我や失敗を恐れずによく体を動かすことで、体力や筋力、平衡感覚などを養い、転倒してもさっと手を出せたり、受け身の姿勢を取れるといった身体能力の向上を図っていくこと、ひいては遊びや日々の生活の中から危険察知能力を高めていくといったことが一番重要なことであるのかもしれません。

参考引用論文
「乳歯外傷予防のための事故事例調査」
大阪歯科大学歯学部小児歯科学講座
小児歯科学雑誌 56(1):50‐55 2018 日本小児歯科学会